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靖国神社問題を分かりやすく整理してみる(2)

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出雲大社紫野教会

靖国神社問題を
    分かりやすく整理してみる

何かと話題になる靖国神社について
何が問題なのか?
そもそも靖国神社とは何なのかよくわからないと
いう声があります。

軍国主義が復活する?



第二次世界大戦の日本の戦争が侵略戦争で
あったかどうかというのはいろいろ意見があるところだと
思います。


 
良かったとか悪かったとかは主観の問題ですからさておいて
とにかく間違いない事実なのは「負けた」ということです。

負けたからいろいろ言われるわけで、もし勝っていたら何の問題
でもなかったことでしょう。

靖国問題が盛り上がった時期が何度かありました。
中曽根首相の時に書かれた左翼系の人達の本を読むと
靖国参拝によって、自民党政権は軍国主義の復活を目指している
のだ、と厳しく非難していました。




しかし、それから20年以上自民党政権が続きましたが
戦前のような軍国主義は復活しませんでした。

ですから、最近の反靖国の人達の批判では
侵略戦争賛美だという批判はありますが、軍国主義が復活する
という主張はあまり言われなくなりました。

政教分離に違反する?

次に出てきたのは政教分離についてです。 

敗戦によって
靖国神社も他の神社と同じく一宗教法人となりました。

ですから、国と靖国神社との関係をどうするか、というのは
難しいところで、敗戦直後から様々な議論はありました。

ただ、国家のために戦って亡くなった人のためのものですから
まったく国との関係がなくなる、というわけにはいきませんでしたし
総理大臣の参拝も吉田茂首相からずっと行われてきました。




しかし、小泉の参拝の際に、反靖国の人達による
首相の参拝は政教分離違反だ」という裁判が多数起こされました。



結果はすべて棄却されましたが
政教分離という言葉に引きずられて、厳格に区別すべきと
思っている人も多いようです。


改めて政教分離について考えてみましょう。





そもそも政教分離という言葉も西洋からの輸入です。

中世のヨーロッパは王ではなくキリスト教の教会が人々を
支配していました。

あまりにも強かった教会の力を奪って絶対王政、そして
国民国家となっていくわけですが、教会の力が復活されては
困るので、政治と教会は分離すべき、ということになったのです。

政治と宗教の分離と言うより、政治と教会との分離なのです。

現にイギリスなどはキリスト教が国教になっていますし
ドイツなどではキリスト教民主同盟のようなキリスト教を
標榜する政党があるくらいです。

厳格な政教分離など無理

厳格に政教分離をしてみようとすると、いろいろと困ることが
起こります。

有名なのは私立大学への補助です。

宗教系の私立大学が多数ありますが、宗教家養成コースも
持っているところがほとんどです。

また、特定の宗教の授業の単位が全学部の学生に必須に
なっている大学もあります。

厳密に政教分離と言いだしたら、これらの大学への私学補助は
明らかに違憲になるでしょう。

また、例えば食事の前に「いただきます」というのは宗教だと
いう批判があったらどうでしょうか。

ある宗教の人が「うちはそんな事しません。

ですから公立学校でみんなで唱えるのは宗教の押しつけであって
政教分離違反ですからやめて下さい。」と言いだしたとすると
これも本当に厳密に適用すれば憲法違反になりかねません。

 これを見ればわかりますが
そもそも宗教と習俗、慣習、伝統、常識といったものを区別するのは
なかなか難しいのです。

なお、イギリスなどは戦没者に敬意を払うのには寺院で
キリスト教式で行っています。

靖国神社と国が何らかの関わりを持つことは、その歴史そして
日本人の習俗から言えば当然の事なのです。


 なお、現在の司法判断ではその内容によって特定の宗教への
援助促進でなければよいという「目的効果基準」が通例と
なっています。

つまり程度の問題だ、ということです。

外国(支那、朝鮮だけ)が批判している

最近反靖国の人達が熱心に持ち出してきているのは
アジアの国からの批判がある、ということです。

アジアといってもはっきり言うと支那と朝鮮の二カ国であって
他のアジアの国は要人或いは武官が靖国神社に参拝している
国が多数です。

なんでもかんでも日本に文句言ってくる朝鮮は別として
支那の言い分を見てみると
侵略戦争の責任者であるA級戦犯靖国神社に祀り
そこに首相が参拝するのは許せない、ということです。

興味深い事実は
A級戦犯が初めて合祀された後に大平首相、鈴木首相が
参拝していますが、その時には支那は何も抗議していない
と言うことです。


その後の
戦後政治の総決算」を掲げた中曽根首相の参拝時に初めて
文句を付けてきたのです。

敗戦国が自分の戦争を正当化するのは気にくわない
という面も当然ありますが、支那としては外交カードの一つ
として使ってきた、と言うことでしょう。

ただ、これは
朝日新聞や毎日新聞などの日本のマスゴミ
大騒ぎして忠告したので
支那側も何も言わないわけには
いかなくなった、というところもあります。

 

日本の一部マスコミは正義のために靖国批判を行ったと
思っていたらしいですが、その結果は
日本国民の間で靖国神社に対する関心が高まり、支那に
文句を言われるのは不快だということで、靖国参拝支持が
増える、という事になってしまいました。


また、支那でも国内問題となってしまいました。

靖国問題で日本に妥協すると、国内から弱腰だと批判を
受けてしまいます。

ですから、強気に出ざるを得ません。

日本の一部マスコミは何がやりたかったのでしょうか。

結局日中関係に揉め事を増やしただけに終わったように
感じます。

A級戦犯について
 
  
さて、支那からの抗議の中にもありますが
大きな問題になっているのはいわゆる


A級、B級C級との差は罪の大きさではなく
A級は「平和に対する罪」という新しくこしらえた
罪のことです。


A級戦犯といえば東条英機、あとはよく知らない
というのが大半の人の認識だと思いますが

A級戦犯で興味深いことは

 ・国内的には犯罪者ではない
・毎年8月15日に行われる全国戦没者追悼式で
A級戦犯の遺族にも招待状が出されている。
(公式にはA級戦犯も対象かどうかは何も言って
いない、というのが見解のようですが)
しかしながら、とにかくA級戦犯が悪いということで
出てきたのが、靖国神社からA級戦犯分祀しろと
いう主張です。


 


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