米太平洋軍海兵隊のシムコック副司令官(准将)は11日、中国の軍事力増強に
ついて「透明性に欠ける。そのことが(アジア太平洋地域で周辺国の)恐怖感を
引き起こしている」と言明中国による東・南シナ海での領有権主張に日本や
フィリピンが警戒を強め、対抗措置を取っていることに理解を示した。
同副司令はアジア太平洋地域における最大の脅威の一つは、自然災害と強調。
米国が同地域で海兵隊を強化する狙いは、武力紛争だけでなく人道支援に
備えることと説明。
「特定の国やシナリオを想定したものではない」と述べた。
自衛隊が参加して米カリフォルニア州サンディエゴで始まった米軍と合同の
離島奪還訓練に関連し「自衛隊は水陸両用能力の大幅な向上を目指しており
日本はこうした戦力を創設する力がある。
米国、地域にとっても良いことだ」と述べ、連携強化に意欲を示した。
中国によるアジアの支配
中国は、日本国領海内の侵犯だけでなく、アジア全域での領海侵犯を犯している
フィリピンにおいてはその効力を高めており、フィリピン政府筋外相のコメントでも
対策案が出てこない現実を苦悩している状態なのだ。
フィリピン特産の、バナナは中国は日本に次ぐ輸入国であるが、検疫の強化を
図り、フィリピンからの実質輸入を規制している状況だ。フィリピンのバナナ
生産農家では、目安として生産する適量のほとんどを生ゴミとして廃棄している。
また、フィリピンには中国全土から、富裕層らが観光に訪れている。
観光立国を目指すために高額な費用でリゾ-トホテルが軒並み建設されてきた。
このルゾ-トホテルの宿泊にも、中国政府筋の圧力が見られ、滞在客は例年の
2割~3割り程度まで落ち込んでいるという。
このため、フィリピン政府は、中国が侵犯を犯していても、問題を脇において
おきながら、中国との国交を進めていかなければならない情勢なのである。
本題に触れれば、静かな圧力をかけてくるからだ。
そして、またしても中国は一手を打ち出した。
中国は離於島(中国名:蘇岩礁)を自国の管轄海域だと再び主張、無人航空機の
監視対象に含めた。
劉賜貴・国家海洋局長(閣僚級)が今年3月、蘇岩礁を含む中国管轄海域を
海洋監視船と航空機で定期的に巡視する。
と発言してから半年を経てのことだ。
中国国家海洋局は23日、江蘇省連雲港で行われた無人航空機による遠隔
海洋監視システムのデモンストレーションで、無人航空機の利用を拡大し
離於島を含む管轄海域に対する総合管理や統制を強化していく
と述べた、と中国国営の新華社通信が24日報じたものだ。
国家海洋局は同日、離於島と共に尖閣諸島(中国名:釣魚島)、南シナ海の
西沙諸島(英語名:パラセル諸島)、中沙諸島(同:マックルズフィールド堆)
南沙諸島(同:スプラトリー諸島)、黄岩島(同:スカボロー礁)などを自国の
管轄海域だと主張した。
また、国家海洋局の于青松・海域管理司長(局長に相当)は、2015年までに
沿海各省に無人航空機を使った遠隔監視基地を建設、管轄海域に対する無人
機監視を全面的に拡大する。と述べた。
離於島は韓国と中国の排他的経済水域(EEZ)が重なる地域にあるが、韓国側に
かなり近い。
韓国の南端である馬羅島から149キロの距離にあるのに対し、中国側から最も
近い有人島の余山島からは287キロの距離にある。
国際慣例に従い、重なる水域の中間線を取れば、離於島は韓国側EEZに属する
ことになる。
しかし、中国は、海岸線の長さや背後の人口などを考慮すれば、中国のEEZは
東側にさらに拡張できる。として、その場合の離於島の管轄権は中国側にあると
主張している。
本来ならばこの現状を、アメリカが主体となって国連などで合議するべき
案件だろう。
隣国同士でどうぞ、話し合いで解決をしてね、といった状態では無いのは
明らかなのだ。
しかしアメリカも国連も動かない、それは中国のチカラに一定の重きをおいて
いるからだ。
経済成長の著しい中国、これをあえて難題を抱え込み他国の事情に入り込む
必要は無い、そう睨んでいるのが実情といったところではないだろうか。
ポチッとクリックお願い