日米離島防衛:夜明けの電撃戦
米軍と自衛隊が10日から米国で行う「離島防衛」を想定した合同訓練に対し
中国政府が中止を申し入れていたことが分かった。
日本政府関係者が4日明らかにした。
7、8両日の米中首脳会談を前に、沖縄県・尖閣諸島の領有権の主張を譲
らない姿勢を示す狙いがあるとみられるが、日米両政府は予定通り訓練を
実施する方針だ。
訓練は「ドーン・ブリッツ(夜明けの電撃戦)」と呼ばれ、10~26日に
カリフォルニア州サンクレメンテ島周辺で実施。
陸海空3自衛隊が初めてそろって参加する。
小野寺五典防衛相は4日午前の記者会見で「特定の国を想定した訓練で
はない。(特亜のお馬鹿さんを想定)
自衛隊の能力向上、日米での運用の向上のため予定通り進める」と説明した。
言うまでもなく、我が国の「取らせてから取る」能力が高ければ高いほど相手
は離島に手を出すことすら躊躇するようになります。
なぜなら、例え島へ侵攻しても、そこを維持・支配することが極めて困難なこと
が初めから分かっていれば、侵攻側は維持・支配のためのリソースを割か
なければなりませんし、作戦計画も大幅に複雑になるからです。
戦う前の準備をわずらわしくするだけで、敵の侵攻意欲を物心両面から削ぐ
働きがあるというわけですね。
専守防衛の基本理念は抑止ですから、その点からみても、「取らせてから取る」
能力の実質的な向上及びそのアピールが日本の防衛体制には極めて重要
なものだと分かります。
中国は早速反発しています。中国国営中央テレビは訓練の内容や日米両
政府の思惑などを詳しく伝え、「狼狽為奸(悪者がグルになり悪事をはたらく)」
ということわざを使って訓練を紹介したそうです。
人民日報でも「日中の間の問題なのに、なんでアメリカが出てくるんだよぅ」と
アメリカによる日本への肩入れを嫌がっているのがひしひしと伝わってきます。
「隣人同士が口論している最中に一方に銃を手渡し、その使用法まで教える。
これは和解を取り持つ者の姿勢ではない」。
「道徳心ある正義の傍観者は、牽制と均衡の策略を弄するのではなく、仲裁
に努め、摩擦のエスカレートを防ぐべきだ」、「虎の威を借りてはったりを
きかせられるとの幻想を抱くべきではないと日本にご忠告する」、「米国にも
ご忠告する。
時代は変わったのだから、少し頭を切り換えるべきだ。火に油を注ぐことで
火中の栗を拾おうとするのは不名誉かつ不道徳であり、国家のイメージを
損なう」
ジェームズ・ホームズ米海軍大学准教授が「日中が尖閣をめぐって海戦
すればアメリカ抜きでも日本が勝つよ」との論考を『フォーリン・ポリシー』に
寄稿しました。
離島防衛訓練でオスプレイが護衛艦
「ひゅうが」に離発着訓練中国の中止
要請を拒否
アメリカ・カリフォルニア州で、日米共同の離島防衛訓練が始まりました。
これに併せて今回は、初めてアメリカ軍の輸送機・オスプレイが
日本の護衛艦に着艦する訓練も予定されています。
日本時間の11日から始まったアメリカ軍の上陸訓練「ドーン・ブリッツ」では
初めて、日本の陸・海・空の3自衛隊からおよそ1000人が参加、離島防衛を
想定した統合作戦の訓練を行います。
海上自衛隊からは、「空母型」の護衛艦「ひゅうが」やイージス艦の「あたご」
などが参加。
陸上自衛隊の部隊や「戦闘ヘリコプター」などと一体化して実戦的な訓練を
行います。
今月14日には、初めてアメリカ軍の輸送機・オスプレイが自衛隊の護衛艦に
着艦する訓練も行われますが、これについて小野寺防衛大臣は、災害救援の
訓練であることを強調しました。
「さまざまな作戦において必要だと思いますが、救助あるいは人道支援にも
今後活用する可能性がありますので、そういう切り口も大切だと思っています」
(小野寺五典
防衛相)
今回の訓練をめぐっては、中国側がアメリカ側に対し中止要請をしていて
今後、中国側からの反発も予想されます。
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