『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』(エヴァンゲリオンしんげきじょうばん)は、日本のアニメ
映画シリーズであり、『新世紀エヴァンゲリオン』のリビルド(再構築)作品である。
全4部作を予定しており、第1作『序』が2007年に、第2作『破』が2009年に
第3作『Q』が2012年にそれぞれ公開されている(謎がさらに難解へ・・・・)
ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q
副題(英題):EVANGELION:3.0 YOU CAN (NOT) REDO.
ニアサードインパクトから14年後の世界でのネルフとヴィレの戦いや
エヴァ第13号機によるフォースインパクトの発動を描く。
特撮短編映画『巨神兵東京に現わる 劇場版』と同時上映。
公開後2日間の観客動員数は77万1764人、興行収入は11億3100万円。
最終興行収入は52.6億円。
大災害「セカンドインパクト」後の世界を舞台に、人型兵器「エヴァンゲリオン」の
パイロットとなった少年少女たちと、第3新東京市に襲来する謎の敵「使徒」との
戦いを描いたテレビアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』(1995年 - 1996年)を
新たな設定とストーリーで「リビルド」(再構築)したものが『ヱヴァンゲリヲン
新劇場版』シリーズである。
本作は2007年公開の『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』、2009年公開の『ヱヴァン
ゲリヲン新劇場版:破』に続く第3作目にあたる。
タイトルの「Q」は、当初は雅楽の用語「序破急」に由来する「急」とされていた。
シリーズ第1作『序』は、TVシリーズ第壱話から第六話までのストーリーをほぼ
踏襲していたが、第2作『破』からは、TVシリーズ第八話から第拾九話を元に
しつつも、新たな登場人物、エヴァンゲリオン、使徒などが加わり『新劇場版』独自
のストーリーへとシフトしていった。
そして本作『Q』では、前作から14年後の世界におけるNERVと反NERV組織
「ヴィレ」の戦いなど、TVシリーズや旧劇場版とは全く異なる
ストーリーが展開される。
基本構造
- 長い二重螺旋状の構造からなる中央船体の上部左右にエンジンを含めたブロックが1対ある三胴構造で、さらにその両脇に巨大な主翼がある。本来はエヴァMark.09(アダムスの器)がその主であったとされるが、作中ではヴィレが初号機を主機(メインエンジン)として組み込み利用している。エヴァのエントリープラグに似た形状の円筒が5本あるが、エヴァの身長ほどもある巨大なもの。
- 艦橋
- 通常と戦闘用のものがあり、通常時の艦橋は前方下部にあるエヴァの頭部状の箇所。その上方には球形の戦闘艦橋があり、内部にL.C.L.ガスが充填され、エヴァのエントリープラグ同様に全方位ディスプレイとなっている。オペレータ席が7席あるが、うち1席は空席。艦橋後方には「MAGI」の文字が確認できるが、オリジナルの物であるかは不明。
- 能力
- 主機点火時にはエヴァ覚醒時と同様に天使の輪が二重に現れ、艦隊ごと空中へと浮上する。主機(エヴァ初号機)から供給されるエネルギー貫通弾を用いた主砲はネーメジスシリーズ(コード4C)のA.T.フィールドをも粉砕するほどの威力があり、また、A.T.フィールドを用いた体当たりも可能である。その戦闘能力は「神殺しの力」と呼ばれる。
名前 | 登場作 | 声の出演 | 備考 | ||
---|---|---|---|---|---|
序 | 破 | Q | |||
碇シンジ | ○ | ○ | ○ | 緒方恵美 | 本作の主人公。エヴァのパイロット、第3の少年。 |
綾波レイ | ○ | ○ | 林原めぐみ | エヴァのパイロット、第1の少女。 | |
アヤナミレイ(仮称) | ○ | 林原めぐみ | エヴァのパイロット。アヤナミシリーズの初期ロット。 | ||
式波・アスカ・ラングレー | ○ | ○ | 宮村優子 | エヴァのパイロット、第2の少女。 | |
真希波・マリ・イラストリアス | ○ | ○ | 坂本真綾 | エヴァのパイロット。新劇場版での新キャラクター。 | |
渚カヲル | ○ | ○ | ○ | 石田彰 | エヴァのパイロット、ゼーレの少年。第1の使徒、アダムスの生き残り。 |
葛城ミサト | ○ | ○ | ○ | 三石琴乃 | ネルフ戦術作戦部作戦局第一課長。のちヴィレのAAAヴンダー艦長。 |
赤木リツコ | ○ | ○ | ○ | 山口由里子 | ネルフ技術開発部所属、E計画担当。のちヴィレのAAAヴンダー副長。 |
加持リョウジ | ○ | 山寺宏一 | ネルフ主席監察官。 | ||
碇ゲンドウ | ○ | ○ | ○ | 立木文彦 | ネルフ最高司令官。シンジの父。 |
冬月コウゾウ | ○ | ○ | ○ | 清川元夢 | ネルフ副司令。 |
日向マコト | ○ | ○ | ○ | 優希比呂 | ネルフ本部のオペレーター。のちヴィレのAAAヴンダーのオペレーター。 |
伊吹マヤ | ○ | ○ | ○ | 長沢美樹 | ネルフ本部のオペレーター。のちヴィレのAAAヴンダーの整備長。 |
青葉シゲル | ○ | ○ | ○ | 子安武人 | ネルフ本部のオペレーター。のちヴィレのAAAヴンダーのオペレーター。 |
鈴原トウジ | ○ | ○ | 関智一 | シンジらのクラスメイト。 | |
相田ケンスケ | ○ | ○ | 岩永哲哉 | シンジらのクラスメイト。 | |
洞木ヒカリ | ○ | ○ | 岩男潤子 | シンジらのクラスメイト。 | |
鈴原サクラ | ○ | ○ | 沢城みゆき | AAAヴンダーに搭乗するシンジの管理担当医官。鈴原トウジの妹。新劇場版での新キャラクター。 | |
高雄コウジ | ○ | 大塚明夫 | AAAヴンダーのオペレータ。新劇場版での新キャラクター。 | ||
長良スミレ | ○ | 大原さやか | AAAヴンダーのオペレータ。新劇場版での新キャラクター。 | ||
多摩ヒデキ | ○ | 勝杏里 | AAAヴンダーのオペレータ。新劇場版での新キャラクター。 | ||
北上ミドリ | ○ | 伊瀬茉莉也 | AAAヴンダーのオペレータ。新劇場版での新キャラクター。 |
機体名 | 正式名 | 登場作 | 機体色 | パイロット | 備考 | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|
序 | 破 | Q | |||||
零号機 | 汎用ヒト型決戦兵器 人造人間エヴァンゲリオン 試作零号機 | ○ | ○ | 山吹色 | 綾波レイ | 『破』では零号機(改) | |
初号機 | 汎用ヒト型決戦兵器 人造人間エヴァンゲリオン 試験初号機 | ○ | ○ | ○ | 紫色 | 碇シンジ | |
2号機 | 汎用ヒト型決戦兵器 人造人間エヴァンゲリオン 正規実用型2号機(先行量産機) | ○ | ○ | 赤色 | 式波・アスカ・ラングレー (真希波・マリ・イラストリアス) | 『Q』では改2号機 | |
3号機 | 汎用ヒト型決戦兵器 人造人間エヴァンゲリオン 正規実用型3号機 | ○ | 黒色 | (式波・アスカ・ラングレー) | |||
4号機 | 汎用ヒト型決戦兵器 人造人間エヴァンゲリオン 次世代試験4号機 | △ | (不明) | (不明) | 機体の描写や設定なし | ||
Mark.04 | Evangelion Mark.04 | ○ | 黒色 | (不明) | 人型ではなく円盤状。コード4A(5体)、コード4B(1体)、コード4C(4体)が登場。 | ||
仮設5号機 | 封印監視特化型限定兵器 人造人間エヴァンゲリオン 局地仕様仮設5号機 | ○ | 暗緑色 | 真希波・マリ・イラストリアス | |||
Mark.06 | Evangelion Mark.06 | ○ | ○ | 青色 | 渚カヲル | ||
8号機 | 汎用ヒト型決戦兵器 人造人間エヴァンゲリオン 正規実用型(ヴィレカスタム)8号機 | ○ | ピンク | 真希波・マリ・イラストリアス | |||
Mark.09 | Evangelion Mark.09 | ○ | 山吹色 | アヤナミレイ(仮称) | |||
第13号機 | エヴァンゲリオン 第13号機 | ○ | 紫色 | 碇シンジと渚カヲル(複座式) |
名前 | 登場作 | 備考 | ||
---|---|---|---|---|
序 | 破 | Q | ||
第1の使徒 | ○ | ○ | ○ | 渚カヲル。そのほか「アダムスの生き残り」「アダムスの器」といった語句がある。 |
第2の使徒「リリス」 | ○ | ○ | ○ | TV版・旧劇場版の第2使徒「リリス」。 |
第3の使徒 | ○ | |||
第4の使徒 | ○ | TV版の第3使徒「サキエル」。 | ||
第5の使徒 | ○ | TV版の第4使徒「シャムシエル」。 | ||
第6の使徒 | ○ | TV版の第5使徒「ラミエル」。 | ||
第7の使徒 | ○ | |||
第8の使徒 | ○ | TV版の第10使徒「サハクィエル」。 | ||
第9の使徒 | ○ | TV版の第13使徒「バルディエル」。 | ||
第10の使徒 | ○ | TV版の第14使徒「ゼルエル」。 | ||
第11の使徒 | 未登場、これまでの作中では言及なし。 | |||
第12の使徒 | ○ | マリによると「最後の使徒」。 | ||
第13の使徒 | ○ | 第1使徒である渚カヲルが、碇ゲンドウの策略により13番目に「堕とされた」もの。 |