【文春】「ノストラダムスの大予言」の
著者・五島勉が謝罪 「まさか信じ込むとは」
『大予言』初巻に書いた、予言を回避する方法――
このことは聞いておかなければと思うんですが
五島の『大予言』シリーズで繰り返し言われたのは
1999年の7の月ですよね。
―― 今、あらためて1999年7月と書かれたことについて
どのように思われていますか?
五島
弁解するわけではないんだけど、私は「大予言」シリーズ
の初巻の最後に、「残された望みとは?」という章を書いて
いて、予言を回避できる方法がないか考えようと
言ってるんです。
もちろん、米ソの対立とか核戦争の恐怖とかがあって
ノストラダムスが警告した状況が来ることは間違いない。
それは破滅的なことかもしれないけど、みんながそれを
回避する努力を重ねれば、部分的な破滅で済むんだと
いうことを書いたんです。
だからこの本は、実は部分的な破滅の予言の本なんです。
だけど、私がこの本を書くとき、ノンフィクション・ミステリー
という手法に挑戦したことで誤解を生んでしまった。
ミステリーが最後にどんでん返しをするように
初めに全滅するんだと書いておいて、最後になって人類が
考え直して逆転して、部分的な破滅で済むんだと
それに向かって努力しなければならないと書いたんです。
だけど、ここのところをみんな読まないんです。
―― たしかに多くの人が、1999年7月に全滅するんだと
信じていましたね。
五島
ただ、私はそのことをちゃんと主張できるけど
当時の子どもたちがね。
まさかこんなに子どもたちが読むとは思わなかった。
なんと小学生まで読んで、そのまま信じ込んじゃった。
ノイローゼになったり、やけっぱちになったりした人もいて
そんな手紙をもらったり、詰問されたりしたことも
ずいぶんありました。
それは本当に申し訳ない。
当時の子どもたちには謝りたい。
http://news.livedoor.com/article/detail/14104805/
謝罪遅くね?
21世紀になって何年経つと思ってんだ(*^▽^*)
ミステリーはともかく
どのへんがノンフィクションたったんだろう…
ノストラダムスの大予言
「恐怖の大王」はどこに行ったのか
「20世紀が終わった時、胸をなで下ろしました。
大地震に備え部屋には食料を蓄えていた」と35歳女性は
振り返る。
《1999年7の月、恐怖の大王が空からくるだろう
アンゴルモアの大王を甦らせるため その前後
マルスは幸福の名のもとに支配するだろう》
16世紀フランスの占星術師ノストラダムス。
彼が残した予言詩1000編の中にあるこの一編は
世界中の人々を震えあがらせた。
"恐怖の大王"とは何か?
各国の研究者はさまざまな解釈を発表。
天変地異、大戦争、超光化学スモッグなど……。
人類滅亡につながる事態が起こるのではと半信半疑で
心配した人もいたのではないか。
滅亡論の信者の中には、存在するのかもわからない
楽園への移住を考える人もいたという。
だが、’15年を迎えた今も
「恐怖の大王」は現れない。
予言ははずれたのか?
そもそも日本で話題になったのは’73年に出版された
作家・五島勉の著書『ノストラダムスの大予言』が発端だった。
ノストラダムスの人物像を学術面から考察し、長年情報を
収集・公開してきたノストラダムス研究室の田窪勇人主宰(51)
は静かに語る。
「当時、世の中はオカルトブーム。
超能力など科学で説明しきれないものに興味が集まって
いました。
また米ソ冷戦や公害問題の深刻化など、不安を煽る
社会情勢も背景にあり、五島が唱えた人類滅亡説は
鮮明な終末観を植えつけました。
フランス革命や日本の敗戦など、世界で起きたさまざまな
現象を予言詩の内容と巧みに結びつけて紹介し
主張に信憑性を生み出しました。
こうして、ノストラダムスは瞬く間に世紀末の予言者に
仕立て上げられたのです」
五島は’78年に続編を刊行。
"謎解きゲーム"は続いた。
「当該詩に関する原書や文献をきちんと読み込んで検討
された予言は皆無でした。
予言の当たりはずれをジャッジするには明確な日時や
内容がそろっているのが前提ですが、それらが欠けている
ものがほとんど。何でもありのバラエティーの世界の話に
なっていたんです」
’95年に地下鉄サリン事件を起こしたオウム真理教も
ブームを利用しようとした。
麻原彰晃教祖は
「渡仏してノストラダムス協会の有識者と対談し、持論が
受容され協力も確約された」
と主張し、信者を取り込もうとした。
しかし、同協会のミシェル・ショマラ氏から田窪主宰に届いた
手紙によると
「奇妙なことを言う集団が来た覚えはあるが、協力を約束
した覚えはない」と一蹴。
その後、素人までもがノストラダムスに関する持論を展開
好き勝手に唱えるようになっていったという。
つまり、’99年7月に何も起こらなかったのは必然だった。
「ノストラダムスの予言詩は本来、彼の世界観を詩のかたち
で表現した文学だととらえるほうがわかりやすいでしょう。
実は、彼は実業家としても優れており、自分の売り込みや
王家とのつながりを作ることに長けていた。
彼の人物像や、知識をどう得ていたのかなどを解き明かす
ことのほうが面白いはず。
予言詩を読み解くのであれば、まずは何が正しい事柄なのか
きちんと整理すべきでしょう」と主張する。
ただし、ノストラダムスの予言詩は西暦3797年まで続いて
いるとみることもできるという。
恐怖の大王はもう出てこず、具体的な天変地異などの予言
はあえて読み取らないことにしているそうだ。