佐嘉神社の神事で、午前0時を待って新年を祝うカノン砲が
放たれた=佐賀市
明治維新150年
響く轟音 佐賀の神事「カノン砲」
明治維新150年を迎えた新年。
薩長土肥の一角
佐賀藩ゆかりの「カノン砲」を放って新年を祝う神事が
1日午前0時ごろ佐賀市の佐嘉神社であった。
辺りには大きな砲声が響き、集まった観客からは歓声が
上がった。
カノン砲は肥前・佐賀藩が幕末に作った大砲。
復元されたものを年始に放ち祝うのが恒例となっている。
山口祥義知事や秀島敏行・佐賀市長ら計8人が順番に点火。
知事は今年3月から開かれる「肥前さが幕末維新博覧会」
に触れ
「鍋島直正公始め、先人、偉人の皆さん方が、喜んで
頂いているのではないかと感無量だ」
とあいさつした。
年男として7発目を放った浅川達夫さん(71)=佐賀市=は
「ワン、ワン、ワン」と犬の鳴き声を叫んでから点火した。
「こんなに音が大きいとは。でも気持ちよかったです」
と笑顔を見せた。
素晴らしいw
さすが修羅の国だ。
大砲を見て育てば少々の事には動じない
太い精神が育つに違いない。
◇「日本耳」とは
耳から広がる想像力が欧米人とは異なる日本人特有の「耳」◇
日本人と欧米人は情報処理の仕方に違いがあり
日本人は音を全脳的に捉え、音からビジュアルを想像したり
感情を掴んだり、その場の状況を判断する力に長けていると
考えられます。
例えば、日本庭園で見られる「ししおどし」ですが
このように人工的に音のなる装置は、日本が発祥です。
これは音から様々なイメージを非常に大きく膨らませて
しまう日本人固有の感覚から、竹が石を打つ音が持つ
風情を利用し、景色と空間のイメージをさらに深く味わえるよう
設置されたのだそうです。
この古来から持つ優れた聴感覚によって
言語にも日本固有の音の表現が多く生まれました。
それが「さんさんと降り注ぐ」「しんしんと積もる」などの
擬音語や擬態語です。
これらは和歌や、小説、歌謡曲にいたるまで幅広い分野で
特定状況の些細な違いを細かに表現し、豊かに伝えるため
に紡がれた日本人ならではの言葉たちです。
「日本語は発音が世界一美しい言語」と言われることが
ありますが、そもそもこうした音に対して敏感で
些細な違いを慈しむ日本人が創った言語ですから
それも当然のことなのかもしれません。
音に対して繊細な感覚を持つことで、人の想像力、創造性は
豊かになります。