北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)第1書記がナチス・ドイツの独裁者ヒトラーに
傾倒しているとの見方が浮上している。
複数の消息筋によると、ヒトラーの著書を幹部に配り、ナチス初期の「経済政策を
研究せよ」と指示。
ヒトラーのしぐさもまねているとされ、幹部の間にヒトラー並みの側近粛清や無謀な
対外挑発に踏み出すことへの懸念も出ているという。
「ヒトラーは第一次大戦に敗れたドイツを短期間に再建し、第二次大戦を起こす
までの強国にした」。
消息筋が北朝鮮の協力者から得た情報によると、金第1書記はある現地視察で
側近にこう話し、「(ナチス時代の)第三帝国をモデルに当時の制度をわが国に
適用する方策」を研究するよう指示したという。
実際、金第1書記は当時のドイツのように、経済再建と軍備強化を両立させる
並進路線を打ち出した。
布石はあった。1月8日の誕生日に自分が好きなロック音楽CDやスポーツ
シューズを朝鮮労働党幹部らに“下賜”した際、一緒に配布したのがヒトラーの
自叙伝「わが闘争」だった。
祖父の金日成(イルソン)主席の振る舞いをまねてきたとされる金第1書記だが
最近はヒトラーの演説のように手を盛んに挙げたり、指を1本立てたりするしぐさが
目立ち始めたという。
正恩政権は「朝鮮少年団」など青少年組織拡充を進めているが、それもナチスの
ヒトラーユーゲントを彷彿(ほうふつ)させる。
五輪を国威発揚に使ったドイツ同様、体育政策にも力点を置く。
消息筋によると、幹部らが懸念するのは、朝鮮人民軍総参謀長ら軍高官を突然
解任する姿が側近を次々切っていったヒトラーと重なることだ。
金第1書記がヒトラーのように、対外挑発に活路を見いだそうとすることも危惧
(きぐ)しているという。
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