中国の中央銀行、中国人民銀行は、国内の金融機関の資金確保への懸念を
背景に、上海市場の株価が下落したことを受けて、金融機関が必要な資金を
確保できるよう市場に資金を供給したとする異例の声明を出しました。
中国では、金融当局が、不動産などの乱開発を防ごうと、市場に出回る資金の
量を抑えようとしたことなどから、銀行間で資金をやり取りする短期金融市場の
金利が、2%から4%の水準から、先週、一時13%台まで急激に上昇しました。
このため、上海株式市場では、金融機関が必要な資金を確保できないのでは
ないかという懸念が広がって、銀行株を中心に売り注文が広がり、代表的な
指数である「総合指数」は25日、一時、リーマンショックの影響が残っていた
2009年1月以来の水準まで落ち込みました。
これを受けて、中国人民銀行は25日夜、インターネット上で金融機関が必要な
資金を確保できるよう市場に資金を供給したとする異例の声明を出しました。
中国では、アメリカの中央銀行に当たるFRB=連邦準備制度理事会の
バーナンキ議長が、先週、年内に金融緩和策を縮小する可能性を示したことを
受けて、海外から中国の株式市場などに流れ込んでいた資金が逆流し、株価が
低迷するのではないかという見方も強まっています。
中国人民銀行としては、こうしたなか、市場に十分な資金を供給したことを明らか
にする異例の声明を発表することで、懸念を払拭(ふっしょく)し、市場の安定を
図ろうとしたものとみられます。
中国、貿易黒字を10倍に
水増し捏造していたことが判明
バンク・オブ・アメリカ、メリルリンチの中華圏経済担当責任者、陸挺氏
(香港在勤)は、中国の貿易黒字は5月半ばまでに発表された公式統計の
610億ドル(約6兆円)の1割にとどまると指摘した。
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