ステルス機から空母まで…
第2次世界大戦に敗れた日本が、自主的に、あるいは
米国によって半強制的に、再び戦争をしないと釘を刺した
平和憲法を宣言して60年、とうとう武器輸出禁止3原則と
いうがっしりとしたカンヌキを開けた。
日本の軍事力の頂点は、何よりも第2次大戦で
恐るべき威力を発揮した「ゼロ戦闘機」である。
今も日本の大型書店に行けば、ゼロ戦闘機に対する
懐かしさがにじみ出る本が並んでいる。
堀越二郎という天才の戦闘機の設計技術者に、当時の
日本海軍省が、機動力が最速の戦闘機を作ってくれと
いう注文をして、「栄」という空冷エンジンを採用した
戦闘機の尾翼に、その当時では想像もできない
繊維素材を適用して、最も軽い戦闘機を作った。
日本の戦闘力の象徴「ゼロ戦闘機」
連合軍の戦闘機とは比較にならないほどの機動力
と下降速度などのため、空中戦でお手上げ
状態だった。
何度も無残な敗北をして、墜落した日本の戦闘機
の残骸を回収して研究した結果、軽い胴体には
利点があるが、重武装の機関銃に脆弱である
ことを識別してから、形勢は逆転し始めた。
神風特攻隊を可能にした速度で、まるで伝説と
同じだった日本のゼロ戦闘機は、今も夢の戦闘機
と讃えられ、世界の戦闘機の基本的な考え方に
大きな影響を与えている。
東京知事をつとめた石原慎太郎が書いた
「NOと言える日本」には、日本のF-2戦闘機の
開発会社のことが詳細に盛り込まれている。
ゼロ戦闘機に繊維素材を初めて使用したように
F-2戦闘機にも炭素繊維樹脂と繊維素材を使用して
世界で最も堅い翼で機動力を高めた。
F-15、F-16戦闘機が最高速度で1回転をするには
半径5,000mのスペースが必要だが、F-2戦闘機は
1,600mの回転半径で、相手の戦闘機を恐れさせる
機動力を発揮する。
日本は武器全体の数では、米国や中国に絶対的
に劣勢だが、アメリカでさえ追いつけない
軍事技術力を持っているという点で脅迫的だ。
武器輸出禁止3原則を解放して、安心して輸出
できるようになった日本の武器を見るために
国際武器展示場の日本ブースが喧騒にあふれて
いたというニュースまで聞こえてくる。
戦闘機などの軍事装備を軽くするための技術の
根幹は、今もなお繊維素材である。
ところが、世界の炭素繊維市場の75%を日本
が占めている。
武器輸出の足かせを外した日本が、どれだけ
たくさんのお金を稼ぐか、推し量るに余りある。
日本は現在、世界最強と呼ばれる米国の
F-22戦闘機に対抗するF-3戦闘機を開発している。
敵のレーダーに探知されないステルス性能
飛行制御と武装システムを一糸不乱に戻す
ソフトウェアシステムなど、米国は日本の協力が
日がたてばたつほど切実になっている。
日本が北朝鮮の核実験を名分に、軍備競争に
本格的に加勢しようという動きである。
日本の神奈川県相模湾で行われた海上自衛隊
観艦式(国家元首が軍艦を点検する儀式)。
日本の海上自衛隊の駆逐艦が、他の艦艇を
率いている。
この日の観艦式には、イージス艦など48隻の
軍艦とヘリコプターが参加した。
潜水艦戦力は世界最強
海上自衛隊 潜水艦
そうりゅう
潜水艦戦力も覗いて見なければならない。
日本は原子力潜水艦を持っていない。
広島と長崎の悪夢のためである。
しかし、世界最大級の非原子力潜水艦を持っている。
まさに「そうりゅう」級潜水艦である。
原子力潜水艦を除いては、約2週間ほど海底に
滞在することができ、後尾舵も十字形型ではなく
X字型のため、水の中で最高の機動力を発揮する。
もし方向舵ひとつが故障しても、生存率が
大幅に高い。
騒音も少なくて、韓半島周辺国では、原子力で
はない通常潜水艦戦力では
日本が断然引き立って見える。
日本は潜水艦16隻体制という珍しい原則を作って
おいて、一隻あたり約500億円もする潜水艦を
一隻ずつ退役させて、一隻ずつ新たに建造する
方式を取ってきた。
三菱重工業と川崎重工業が交互に建造して毎年
新たな技術を加えてきた。
それで日本海軍提督出身は、中国の駆逐艦や
潜水艦が日本の領海付近を出入りするのを、手の
ひらを覗き込むように観察していると
自信を持っている。
中国が尖閣諸島を狙って海軍力を急速に増強
すると、日本はこれを22隻体制に増やし、さらに
予備艦二隻を加えて24隻体制で対処している。
米国と協力して、中国の潜水艦が出入りする同じく
南シナ海道の海底に音響ケーブルを敷いて
中国海軍力の動向を一挙手一投足監視している。
日本は中国の原子力潜水艦なら、過去の
冷戦時代のソ連の潜水艦と同じくエンジンの
騒音が大きくて、万一の場合は、高性能の魚雷
一発あれば終わらせることができると判断している。
日本の軍事力でもう一つ注目すべきは、イージス艦
といずもという軽空母だ。
一隻あたり1400億円もするイージス艦を6隻保有
している日本は、あたご型2隻の追加建造を決定
しており、8隻体制となる。
日本は北朝鮮の大陸間弾道ミサイルを大気圏外
で迎撃できるよう、すべてのイージス艦に数千万円
をかけて、垂直発射システムを備えている。
一隻当たり1トン以上の8隻体制のイージス艦を
備えた国は、米国を除けば日本だけである。
このシステムになれば、北朝鮮がミサイル発射を
準備しても、東海で50日間滞在のシフトするに
十分な戦闘力の高さとなる。
ステルス機から空母まで…日本の軍事機器
既に「世界最高」(2)に続く