サッカーのワールドカップ(W杯)
ブラジル大会・日本対ギリシャ戦
それぞれ初戦でコロンビアとコートジボワールに
敗れているギリシャと日本は、決勝トーナメント進出に
現実的な望みをつなぐためには、木曜日にナタウで
行われる対戦で勝利を挙げることを義務づけられている。
守備の堅さで知られていたギリシャだが
実際には大会初戦を非常に攻撃的な意識で戦っていた。
当然ながらそれは、開始5分の時点からビハインドを
背負うことになったという事実に起因するものでも
あるだろう。
だがFWゲオルギオス・サマラスは
フェルナンド・サントス監督率いるギリシャがスタイルを
変更したことは、試合の状況とは関係のないことだと
主張している。
「周りがギリシャに何を期待していたかは分かっている。
11人全員をボールの後ろにおいて、守って守って守って
無失点に抑えることに全力を尽くすということだ。
だが実際に見せられたのは、ボールをうまく動かして
常にチャンスを生み出すことを狙っている攻撃好みの
チームの姿だったと思う。
結局のところ、スタイルの変更はEURO2004王者にとって
期待通りの効果はもたらさなかった。
コロンビアには0-3で敗れるという結果に終わっている。
「僕らはとにかく、このやり方がもっと良い結果に
つながることを願っている。
日本戦は絶対に、絶対に勝たなければならない試合に
なったからね」と29歳のFWは意気込んだ。
一方のザックジャパンは、ギリシャとは逆に以前から
攻撃サッカーを標榜し、4年前には実行できなかった
「自分たちのサッカー」を披露した上で結果を出すことを
今大会の至上命題としてきた。
大きな懸念となっていた守備の問題が解消されない
まま残りながらも攻撃サッカーを貫く構えだったが
コートジボワール戦ではそれを発揮することがほとんど
できず、1-2の敗戦という結果以上に
悔しい試合となった。
最低限の目標であったはずのグループステージ突破を
果たすためには次のコロンビア戦でも結果を出す
必要があるが、まずはこのギリシャ戦だけに意識を
集中させなければならない。
仮に2連敗を喫するようならこの時点で敗退が決まって
しまう可能性もあり、そうなれば初出場のフランス大会
以来の屈辱だ。
大きく進んできた時計の針を16年分後戻りさせることは
絶対に許されない。
日本が目指してきたサッカーを今さら変える必要はないし
ここで変えたところで結果を得られる可能性が高まると
も考えにくいだろう。
「自分たちのサッカー」が間違っていないことは
信じた上で、それが実行できなかった理由を特定し
実行するための条件を整えることに全力を尽くすしかない。