尖閣問題は次のステージに突入!?
世界最大規模の国家であるから
細部は不明でも、大枠は隠せない。
換言すれば、中国という巨艦の操舵室は覗けなくても、巨艦が
どちらの方向へ向かってどんな速度で動いているかということは
識別可能なのである。
中国国防部が防空識別圏を設置したことで、日本は大騒ぎに
なっている。
この突然降って湧いた中国の動きをどう捉えたらよいのだろうか。
追い詰められた人民解放軍に
よる突き上げ
中国政界の2013年後半のスケジュールで言えば
圧倒的に大事だったのは、11月12日に閉幕した「三中全会」
(中国共産党第18期中央委員会第3回全体会議)である。
ここで採択された「公報」(コミュニケ)の分析は、この公報に
書かれた事項が、今後の習近平政権の施政方針である。
「公報」(コミュニケ)を採択した、トピックは次の8点である。
① 社会主義民主政治を制度化、規範化、システム化し
社会主義法治国家を建設する。
社会主義民主政治を発展させ、中国共産党が指導する
多党制政治制度を堅持し、完備させる。
② 社会主義文化強国を深化させるため文化体制改革を進め
社会主義文化の大発展と大繁栄を目指す。
③ 2020年までに、重要な改革の成果を上げる。
④ 揺るぐことのない公有制経済の発展を強固なものとし
公有制の主体的地位を堅持し、国有経済の主導的な作用を
発揮し、国有経済の活力、コントロール能力、影響力を
不断に増強させる。
⑤ 都市と農村の二元化システムは両者の発展の障害になって
いるので、工農互恵と都市・農村の一体化を進める。
⑥ 司法体制改革を深化させ、社会主義司法制度を急ぎ建設する。
⑦ 国家の安全を維持・保護し、国民と社会の安定のため
国家安全委員会を設立し、国家の安全体制と安全戦略
を完備させる。
⑧ 戦争ができ、戦争に勝つ強軍目標を定め、中国の特色ある
現代軍事力体系を構築する。
それは一言で言えば、中国語の美辞麗句で覆われた見事な
玉虫色の文章だった。
皆にそこそこいい顔をしながら、その実どの分野にも突出した
決定を行っていない。
いかにも中国的と言えば中国的だが、実際にはおのおの
利益集団が、「われわれの主張は共産党中央のお墨付きを得た」
と解釈した。
そのため李克強は、11月25日から29日までルーマニアと
ウズベキスタンを訪れ、より一層の経済開放や中国企業の
海外進出の推進へ邁進していった。
一方、その正反対の方向へ邁進していったのが
人民解放軍である。
人民解放軍にとって、李克強が「第二の鄧小平」となって改革
開放政策を進化発展させていくことは、恐怖である。
なぜなら、かつて鄧小平が改革開放に伴って軍人を150万人も
削減したように、数十万人規模の軍人削減を求められるのは
必至だからだ。
「アメリカでさえ1割近くも軍事予算を削減し、国境を接する
14ヵ国はいずれも脅威でないのに、なぜ230万もの巨大な軍が
必要なの?」と責め立てられるのは目に見えている。
そのため至急、存在意義を示す行動に出ることが必要だった
のである。
ただでさえ、最近の人民解放軍の士気は沈滞しているという。
それは一つには、習近平が昨年12月に出した「八項規定」
(贅沢禁止令)により、「腐敗の巣窟」と揶揄されてきた人民解放軍
に、徹底した軍紀粛正が求められるようになったからだ。
軍部隊によるビジネスも蓄財も禁止され、「宴会がお仕事」などと
言われ、羨望の的だった人民解放軍は、すっかり意気消沈して
しまったのである。
もう一つは、10月24日と25日に習近平が開催した
「周辺外交工作座談会」の影響である。
この会議を開いた最大の理由は、李克強に率いられた
「団派」(共産主義青年団出身幹部グループ)に、説き伏せられ
たからである。
TPPが急速に妥結に向かっており、このままでは中国は経済的
に孤立してしまう、ついては持続的な経済発展のために、周辺諸国
との友好親善が必要だという、まっとうな論理である。
だが、「仮想敵国」である日本やフィリピンなどが
「友好国」に変わっていけば、陸の国境に加えて海の国境も平和に
なるから、ますます巨大な軍隊はお荷物ということになってしまう。
そのようなわけで、追い詰められた人民解放軍が、習近平を強く突き
上げたのである。
空母から飛び立った戦闘機が
尖閣を奪取?
もとより、政権基盤が脆弱な習近平にとって、頼るべきバックボーン
は軍しかないため、軍を離反させるわけにいかない。
習近平は結局、軍からの「二つの要求」にゴーサインを出した。
その一つが、東シナ海の海域における防空識別圏の設置だった。
11月23日午前10時、中国国防部は晴天の霹靂のように、東シナ海
のほとんどをカバーする広大な防空識別圏の設置を発表した。
これはいくつもの点で、非常識なものだった。
第一に「発表時刻が設置時刻」であり、これでは周辺諸国が事前
対応できない。
第二に、明らかに侵犯目的のない民間航空機にまで事前の
飛行計画書の提出を求めた。
第三に、尖閣諸島上空は「中国の領空」であるとして防空識別圏
を設置、近未来の実効支配に向けた動きと見られた。
人民解放軍にしてみれば、これだけ
広大な防空識別圏を
設置した時点で
軍縮や軍事予算削減といった
懸念事項の払拭に成功したことになる。
軍から習近平へのもう一つの要求は、中国が保有する唯一
の空母『遼寧』の南シナ海海域における軍事演習だった。
『遼寧』は、ウクライナの空母『ワリャーグ』を大幅に改修し
昨年9月25日に海軍に引き渡された。
習近平は、今年8月28日に、大連軍港に停泊していた
『遼寧』に搭乗。
「今日初めて空母に乗って、人民解放軍の偉大な能力に感動した」
と述べている。
11月26日朝、『遼寧』は、ミサイル駆逐艦『瀋陽』『石家庄』
ミサイル護衛艦『烟台』『潍坊』など多くの艦艇を伴って、青島に
ある北海艦隊基地から南シナ海へ向けて出港した。
11月27日には国営新華社通信が、「栄光の使命」と題した8枚の
「近未来の絵」を配信した。
空母から次々に戦闘機が飛び立っていって尖閣諸島を奪取する
という「絵巻物」だ。
何とも物騒な年の瀬を迎える日本
実は、『遼寧』が出港する直前の24日に、習近平が極秘裏に
青島軍港を訪れたという情報がある。
「能打勝仗、打赢戦争!」(戦闘能力を高め、戦争に勝て!)と
兵士たちを激励したというのだ。
翌25日には、習主席は山東省金三斤蒙にある抗日戦争記念館を
訪問。
尊敬する毛沢東主席が揮毫した高さ45mの「革命烈士記念塔」を
バックに、再び激しい訓示を垂れたのだった。
「ここには革命の栄光の伝統が息づいていて素晴らしい。
この地でかつて21万のわが軍が参戦し、10万もの烈士が犠牲と
なったことを忘れてはならない。
革命の勝利はたやすいものではないのだ」
習近平はそう述べて、満足げに抗日戦争記念館を視察した。
また同日夜、同じ山東省にある山東如意科技集団という会社も
視察した。
従業員3万人、昨年の売上高341億元の巨大紡績会社だ。
習主席は、勢揃いした同社社員たちを前に、誇らしげに述べた。
「君たちの会社は、日本の大手企業の買収を成功させた素晴
らしい会社だ。
今後、君たちのような会社が続いてくれることを期待している」
この会社に買収された日本企業とは、レナウンのことである。
レナウンは、2010年5月に同社に買収された。
指摘しておきたいのは、こうした一連の出来事が、李克強が
ルーマニアとウズベキスタンへ外遊に出ていた時期に、一気呵成
に強行されたことである。
李克強は外遊中しきりに、中国経済のさらなる改革開放と
多国間協力を説いていたのである。
中国の国策は、まさに二分されていると
見るべきだろう。
ともあれ、こうして尖閣問題は、日本政府による国有化に続く
「次なるステージ」に突入した。
ソース
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/37672
日本にとっては、何とも物騒な
年の瀬になってきた。
崩壊も時間の問題
こんな野蛮な国家は
滅ぶべき ( ̄▽+ ̄*)
もう世界をあげて経済制裁したったら
いいんとちゃいますか
常任理事国も外してしまおう (*^▽^*)
崩壊が近いってことやん ( ̄▽+ ̄*)
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