尖閣諸島(沖縄県石垣市)国有化後、領海外側の接続水域も含め
中国公船の航行は259日を数え、延べ1051隻が確認されている。
国有化を前日に控えた10日も領海侵入し中国側に示威行為を緩める
気配はない。
常態化する中国公船と対峙(たいじ)する海上保安庁は巡視船建造や拠点港
の整備といった体制整備を加速させている。
海保は平成27年度末までに新たに巡視船10隻を建造するなどし、中国公船
に専属対応する部隊を順次整備するが、増える船に乗る人員確保が
最大の課題。
各省庁で人員削減が進められる中で、来年度予算で528人の増員を要求。
大幅増が図られる見通しで、海保幹部は「人員が整えば尖閣警備に力が
注げる」とする。
巡視船の建造も進む。
尖閣国有化直後は、1千トン型の大型巡視船32隻のうち耐用年数を超えて
運用していたのは、約3分の1にあたる10隻に上っていた。
そうした中、尖閣専従部隊の10隻に加え、新たに6隻の建造が盛り込まれ
「老朽化問題も一気に解消できる」(海保幹部)という。
尖閣警備の前線基地となり、多くの巡視船が全国から集まる
石垣海上保安部の整備も進められる。
数百人規模で増える部隊の宿舎を確保。
また、大型巡視船が複数係留できる桟橋もつくられる。
海保幹部は「かつてないほどの勢いで体制整備が進められるが、尖閣情勢
が厳しい表れでもある。
長期戦を見据え、警備に万全を期したい」としている。
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