アメリカのトランプ大統領と北朝鮮の金正恩が、28日の
2日目の首脳会談後、合意文書の署名式を予定している
ことがわかった。
こうした中、トランプ大統領にとって打撃となる重大証言を
元顧問弁護士が行った。
トランプ大統領の元顧問弁護士のコーエン被告は27日
ロシア疑惑について議会で証言し、トランプ大統領が
大統領選で対立候補だったクリントン元国務長官のメールが
暴露されることを、事前に知っていたと明言した。
コーエン被告は
「数日内に、クリントン氏に打撃を与える大量のメールが
暴露されると聞いて、トランプ氏は『それは最高だ』と言っていた」と話した。
また、コーエン被告は、
トランプ大統領の不倫疑惑もみ消しのため、ポルノ女優への
口止め料を立て替えたが、大統領就任後にトランプ大統領から小切手で返金されていて、そのコピーを証拠として議会に
提出した。
米朝首脳会談で外交成果をアピールするトランプ大統領だが
国内ではそれ以上に、現在も続く、この議会証言が大きな
注目を集めている。
トランプは「詐欺師の人種差別主義者」
元顧問弁護士が議会証言
議会証言に立ち、トランプ氏を
「詐欺師でペテン師の人種差別主義者」
と呼んで激しく批判した。
同被告は、トランプ氏の下で10年間働いたことを
恥ずかしく思うと述べた。
トランプ氏は
不倫相手だったポルノ女優への口止め料を違法な形で
支払うことを同被告に指示したと証言。
また、2016年大統領選挙の際、民主党のヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)候補に打撃となる情報が内部告発サイト
「ウィキリークス(WikiLeaks)」で公開されたことについて
同被告は、トランプ氏は事前に知っていたと述べた。
トランプ氏はこれらの疑惑を否定している。
トランプ氏が2016年の選挙運動中、ロシアとビジネス上の
関係はないと言いながら、モスクワでのトランプタワー(Trump Tower)建設計画の交渉を指示したと証言。
この計画について、トランプ氏から偽証するよう暗黙の指示を
受けたとしたほか、同被告が2017年に行った議会証言は
ホワイトハウス(White House)の法律顧問らが
「精査し、編集した」ものだったとした。
大統領選でのトランプ陣営とロシアの共謀疑惑について
コーエン被告は、直接の裏付けとなることは知らないと
明言する一方、トランプ氏が共謀に関与したとの
「疑いを抱いている」と述べた。
民主党のラジャ・クリシュナムルティ(Raja Krishnamoorthi)
下院議員はコーエン被告に対し、まだ公聴会で取り上げ
られていないトランプ氏関連の犯罪を知っているかと質問
同被告は「知っている」と答える一方
「ニューヨーク州南地区連邦検察による現在進行中の
捜査の一部である」ため証言できないと述べた。
コーエン被告は選挙資金法違反と議会での偽証の罪を
認め、禁錮3年の刑を言い渡されている。
朝鮮中央通信は
両首脳が「対決と反目の悪循環を終わらせ、新たに到来した
平和繁栄の時代に応えようとしている」
とし、再会談の実現は2人の熱望と努力、大きな決断による
ものだとした。
両首脳が一対一の会談で「虚心坦懐で率直な対話」を
交わしたと強調。
続く夕食会では、和やかな雰囲気の中で
「真摯で深い意見交換をした」と伝えた。