【研究】火を使って狩りをする鳥の存在が
確認される
豪で発生する大規模な火事の原因にも
■火を使って狩りをする鳥の存在が確認される
火を扱えるのは人間や一部のサルなどの高い知能を
備える動物に限られると考えられてきましたが
オーストラリア北部に、火を使って狩りをする鳥が3種類も
いるという研究発表がされています。
オーストラリア北部に生息する「Milvus migrans(トビ)」
「Haliastur sphenurus(フエナキトビ)」
「Falco berigora(チャイロハヤブサ)」
の3種類の猛禽類が、獲物となる小動物をおびき出す
目的で火を扱っていることを明らかにする論文が
発表されました。
研究者によると、鳥は火のついた枝をくわえて運び
草むらに投下して火を広げることで、その周辺に住
む小さなほ乳類やトカゲ、昆虫を逃げ出させてから
狩るとのこと。
鳥は単独や集団で狩りに火を利用していることが
確認されています。
オーストラリアのノーザンテリトリーには
古来から「火を運ぶ鳥」の存在が伝承されており
アボリジニーの中には伝統的な儀式の中に火を運ぶ鳥を
模写したものを持つ種族もあるそうです。
火を運ぶ鳥はオーストラリアの東海岸から西海岸に
かけた北側の地域に広く知られるなど、オーストラリアでは
その存在は広範囲で知られていたようです。
鳥類学者のボブ・ゴスフォード氏は
今回の発見について、ノーザンテリトリーの
アボリジニーグループに話したところ、
ほとんどのグループが発見の確かさを満足げに認めた
そうです。
オックスフォード大学のアレックス・ケースリンク氏に
よると、鳥は山火事などが発生したときに多くの動物が
逃げることを見て、その行動を学んだと考えられるとのこと。
さらに、火から逃げるという小動物の習性を利用して
狩りをするという行為を、若い鳥が見て学んだ結果
火を使った狩りが代々受け継がれてきているのでは
ないかを推察しています。
これまでヨーロッパでは
火を使う鳥に関するオーストラリア原住民の伝承は
科学的な文書が存在しないということを理由に
認められてこなかったとのこと。
しかし、今回の研究は、人間以外の動物ではほとんど
観察されていない火を使う動物がいることを示して
いる点で、ケースリンク氏は非常に魅惑的なもので
あると評価しています。
なお、オーストラリアで発生する大規模な火事は
人間の行動や雷が原因だと考えられいましたが
火のついた枝を使って火を広げようとする鳥の行動が
原因である可能性も指摘されています。
■写真
https://gigazine.net/news/20180122-australian-
bird-use-fire/
日本でも朝鮮人と火事は
関係付けられている。