バナナには、整腸作用のほか、免疫力を高めたり、肌のコンディション
を良くしたりするなど、さまざまな効果が期待されているが
日本バナナ輸入組合とオルトメディコが実施した調査では
バナナの若返り効果が明らかになった。
調査では30~49歳の女性14名を解析対象に、4週間バナナを食べ続け
てもらい肌の変化を検証したところ、バナナを食べ続けたことで肌の弾力
油分値、水分値に改善効果が確認されたのだ。
⇒【詳細はこちら】http://nikkan-spa.jp/?attachment_id=483606
被験者にアンケートで自覚症状の改善状況を聞いてみたところ、バナナを
食べ始めた4週後に「肌の潤い」など肌に関する幅広い項目が改善しており
バナナ摂取による肌の改善を参加者自身も自覚したそうだ。
また試験期間中、被験者に記録してもらった排便に関する日誌を集計した
ところ、バナナを食べた4週間で1日1回の排便率が増加し、同時に排便
なしは横ばい、1日2回は減少傾向だった。
また、1回あたりの排便量については増える傾向にあり、バナナを食べ
続けることで、質のよい排便習慣が身につくこともわかった。
今回の結果を受けて、医学博士の松生恒夫は「人は、年齢とともに腸の
弾力性が落ちて便秘がちになり、腸内のビフィズス菌の数も減っていきます。
バナナは善玉菌を増やす食物繊維とフラクトオリゴ糖、整腸作用のある
難消化性でんぷんも含んでいるので、胃への負担も少ない点でオススメ。
加えて抗酸化作用が期待されるポリフェノールや、美容ビタミンと呼ばれる
ビタミンB群も豊富に含んでいるので、美容にも最適なフルーツと言えます」
と、調査で明らかになったバナナの美肌効果を分析する。
健康的でハリのある美肌を取り戻したいなら、バナナを朝夜1本ずつ食べる。
これだけでカラダの内面はもちろん、外見も若返ることが期待できるだろう。
バナナ 甘蕉(実芭蕉) Banana
基礎データ DATA
分類:バショウ科バショウ属
原産地:東南アジア・マレー半島地方
季節の分類:周年
多く出回る時期:周年
国内の栽培面積出荷量:約49ヘクタール(2010年)
国内の年間出荷量:約231トン(2010年)
おもな産地:沖縄県(約65%)、鹿児島県(約33%)、宮崎県(約3%)
バナナの概要
バナナは栄養が豊富でかつ1年を通して手頃な価格で食べられるとても
優れた果物です。
現在、日本に輸入されているバナナはフィリピン産の
「ジャイアント・キャベンディッシュ」という品種が8割を占めます。
輸入バナナは青いうちに収穫し、エチレンという植物ホルモンで追熟させる
ことによって黄色くさせます。
バナナの歴史
バナナがいつ頃から栽培され始めたのかは定かではありませんが
紀元前8000年~紀元前3000年頃には東南アジア地域で食べられて
いたようです。
その後、紀元前2000~紀元500年頃までにはインド、東アフリカまでに
伝わり、エジプトなどにも交易品として持ち込まれていました。
アメリカ大陸に伝わったのは、ポルトガル人がバナナを発見した15世紀
以降のこと。
西アフリカからハイチを経由して、中央アメリカや南アメリカへと
伝わったとされています。
日本では正式に輸入が開始されたのは1903年(明治36年)で
台湾産のバナナです。
バナナの見分け方(選び方)
付け根が新鮮で果皮が黄色く色づいたものを選びましょう。
果皮に茶色の斑点「シュガースポット」が出てくると食べ頃で、果肉が
やわらかくなり甘みが強くなります。
バナナの保存方法
青さが残ってかたいものは未熟なので、常温でしばらく置いて追熟させます。
冷蔵庫で保存する場合は、適度に熟したものを1本ずつポリ袋に入れるか
ラップに包んで野菜室に入れましょう。
皮が黒く変色することがありますが、味にはあまり影響ありません。
また熟したバナナは、皮をむいてラップで包んで冷凍するという方法も
あります。
ちなみに、未熟なうちに冷蔵庫に入れると、追熟が止まり甘さが出ません。
房バナナは吊るすか、盛り上がりを上にして保存するとよいでしょう。
バナナを吊しておくための「バナナハンガー(バナナスタンド)」は
100円ショップでも売られています。
ただし、バナナスタンドで保存すると、熟しすぎたときに軸の部分から
ちぎれてしまうことがあるので注意しましょう。
バナナの栄養と効能
主な栄養成分(可食部100g中)
カリウム(360mg)、食物繊維総量(1.1g)、マグネシウム(32mg)
注目成分
フラクトオリゴ糖
主な効能
便秘改善、高血圧予防、動脈硬化予防、心筋梗塞予防、脳梗塞予防
糖尿病予防、がん予防
バナナにはナトリウムの排出を促して血圧の上昇を抑える効果のある
カリウムが豊富に含まれています。
そのため脳梗塞や心筋梗塞などの予防に効果が期待できます。
バナナの種類
フィリピンバナナ
フィリピンバナナのほとんどが「ジャイアント・キャベンディッシュ」と
いう品種です。
しっかりとした厚い皮をしていて日持ちがよく、果肉はなめらかでさっぱりと
した甘さがあります。
また、標高400~1000mの高原で栽培されたものは「高原バナナ」として
流通し、メーカーによっては「スウィーティオ」や「プレシャス」、「甘熟王」
などのブランド名をつけて販売しています。
高原バナナは普通のバナナに比べて、甘さと栄養価に優れていると
いわれています。
台湾バナナ
昭和初期から中期にかけて高級品として重宝されたのが、この「台湾バナナ」。
当初は「北蕉」という品種がメインでしたが、最近では「仙人蕉」も増えて
きました。
フィリピンバナナに比べると果実が短めでやや太く、果肉は緻密でねっと
りとした舌触り。
甘くて濃厚な味わいは現在でも根強い人気があります。
ただ、台湾産は流通量が全体の1%程度しかなく、価格も若干高めです。
※フィリピン産の台湾バナナも流通しています。
エクアドルバナナ
「サニートバナナ」や「エナーノバナナ」というブランドが人気。
品種としては「グラネイン」が多いようです。
見た目はフィリピンバナナに似ていて、独特の深みのある甘さを持って
います。
また長さが15cmほどで皮が薄い「オリート」も糖度が高いバナナです。
最近は同じ南米のペルー産バナナもよく見られます。
モンキーバナナ
「セニョリータ」という品種のバナナで、長さが7~9cmほどの小さくて
かわいいバナナです。
皮は薄く、果肉はやわらかくて濃厚な甘みを持っています。
小さいお子さんのちょっとしたおやつにも最適。
主にフィリピンから輸入しています。
レッドバナナ
「モラード」という品種のバナナで、果皮の色が赤茶色っぽくなるのが
特徴です。
果実はやや短く、形は少し太めの円筒形。
果肉は普通のバナナと同じように黄白色をしていて、さっぱりとした
甘さがあります。
主な輸入先はフィリピンやエクアドルです
島バナナ
食物繊維やフラクトオリゴ糖が消化を促進し、便秘改善にも効果的です。
フラクトオリゴ糖には腸内のビフィズス菌を増やす効果があるといわれて
います。
また、普段からバナナを食べている人は大腸がんになりにくいと
もいわれています。
主に沖縄県や奄美諸島で栽培されている長さ10~15cm程度
太さ3cm前後の小型バナナです。台風の影響を受けやすく
生産数が安定しないことから、本州ではほとんど流通していません。
味は濃厚で、適度な甘味と酸味があります。
ピサンマスバナナ
「モンキーバナナ」によく似ている長さが7~9cmくらいの小さなバナナです。
マレーシア原産でフィリピンの高地でも栽培されています。
味は普通のバナナと同じく甘味があり、ねっとりとした食感です。
バナナの輸入先と輸入量
順位 | 輸入先 | 輸入量 | 輸入額 | |
1 位 | フィリピン | 102万6,519 トン | 662億8,053万円 | |
2 位 | エクアドル | 3万5,864 トン | 24億652万円 | |
3 位 | 台湾 | 8,425 トン | 9億7,415万円 | |
4 位 | ペルー | 6,788 トン | 4億3,737万円 | |
5 位 | メキシコ | 2,930 トン | 2億4,037万円 |
順位 | 生産国 | 生産量 |
1 位 | インド | 2,966万7,000 トン |
2 位 | 中国 | 1,070万5,740 トン |
3 位 | フィリピン | 916万5,040 トン |
4 位 | エクアドル | 742万7,780 トン |
5 位 | ブラジル | 732万9,470 トン |