米国の航空規制当局FAAは、すでに交換品を含めて旅客機への
持込禁止とされていたサムスンのGALAXY Note 7につき
機内に持ち込んだ乗客に対して罰則が適用されることを発表しました。
今回発令された
「Emergency Restriction/Prohibition Order」
(緊急制限/禁止命令)に違反した場合、連邦法により
最大で10年の懲役刑あるいは最大179,933ドル
(約1875万円)の罰金、ないし その両方が
課せられることになります。
発売前はとても期待が高かったGalaxy Note 7ですがwww
8月19日の発売直後から発火事故が相次ぎ
9月初めにサムスンは同端末のリコールを発表。
当初は発火事故の原因と見られた特定のバッテリーを搭載する
個体について交換対応を進めつつ、ファームウェアアップデート
による「対策」で発火のリスクを 下げ、安全になったとして販売
が再開されたものの、ほどなく対策済みとされた端末が航空機内
で発火事故を起こす事態に。
これを受けてGalaxy Note 7は生産を完全に終了し、機種ごと
なかったことにされる「廃番」に処されました。
当初は機内で電源を入れたり充電しないよう「強く勧告」するに
留めていたFAAですが、10日には各社へのガイドラインを改定し
リコール前の端末と交換済みのものとを問わず機内への持込を
完全に禁止しました。
今回の「Emergency Restriction/Prohibition Order」は、さらに
持ち込んだ乗客に対して罰金刑のみならず懲役刑も課すもので
Galaxy Note 7が火薬と同等の「危険物」扱いをされたと言えます。
実際、電源を切った状態でも発火の恐れがあるGalaxy Note 7は
大手の運送会社からも集荷を拒否される状況があります。
サムスンがユーザーに対して配布している返送用キットも
段ボールの内箱が二重の上にセラミック 繊維製の
耐火コーティング済み外箱をかぶせる厳重な作りで
「危険物」
であることはサムスン公認の既成事実です。
もっとも、同社のGalaxy S7/edgeのアップデートでGalaxy Note 7の
先進的な機能が追加されている兆候も報告されています
(スリープ状態で時計やカレンダーを常時表示する
Always On Displayの強化など)。
同社の財務にも計り知れない打撃をもたらしているGalaxy Note 7
の発火事故ですが、先進的な遺伝子は別の製品に受け継がれて
いくのかもしれません。