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豪潜水艦開発「日の丸連合」多国籍体制に、英企業参画

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豪潜水艦の選定手続きに参加する防衛省や三菱重工業(7011.T)
など日本の官民連合に、英国の企業が加わる方向で協議が
進んでいることが明らかになった。

武器の輸出市場に参入したばかりの日本は、経験豊かで現地の
事情に通じた外国企業のノウハウを取り込みたい考え

豪潜水艦開発「日の丸連合」多国籍体制に、英企業参画へ=関係者


スウェーデン企業も日本との協業に関心を寄せており
日の丸連合」は総額500億ドルとも言われる巨大事業に
多国籍体制で臨もうとしている。

<バブコック社が協議、BAEも>

日英の複数の関係者によると、英エンジニアリング大手
バブコック・インターナショナル・グループ(BAB.L)が
参画に向けて日本の防衛省と協議をしている。

豪州で事業を展開し
豪海軍の現行潜水艦コリンズ級の保守・管理に関わる同社
日本連合のコンサルティングを請け負うことを提案している。

さらに豪海軍のキャンベラ級強襲揚陸艦を手掛け、同国内で
4500人を雇用する英軍需大手BAEシステムズ(BAES.L)も
協業相手に浮上している。

昨年4月に武器の輸出規制を緩和した日本は
防衛装備品の共同開発や輸出の経験不足が指摘されている。

支持率低下に悩むアボット首相率いる豪政府は
潜水艦の性能やコストだけを選定基準にするのではなく
自国産業の振興につながる提案を求めており、次期潜水艦の
建造計画は複雑さを増している。

「(日本は)小学生1年生がいきなり数学の応用問題を解いて
いるようなものだ」と、日本の関係者は言う。

<対抗馬は独ティッセンクルップ>

豪政府が進める共同開発相手の選定続きには
ドイツのティッセンクルップ(TKAG.DE)と
フランスの国営造船会社DCNS社も参加している。

なかでも豪州に拠点を持つティッセンクルップは、豪海軍が条件
に挙げる米国製戦闘システムの搭載にも問題がなく
日本の最有力対抗馬と見る向きが多い。

ティッセンクルップが豪政府に内々に提示した文書によると
同社案は現地産業の支援を強調。

ドイツが持つ先進の生産技術を活用し、豪州をアジア太平洋
地域における造船産業のハブ(中心)にすることを約束している。

南オーストラリア州選出の与党・自由党のエドワーズ上院議員は
「豪州で建造することは避けられない。日本にとっては問題だろう」
と話す。

もともと豪政府は、海上自衛隊のそうりゅう型潜水艦の技術に
関心を示していた。


潜水艦の性能面では今も日本が優位と見られているが
「豪州で事業を展開したり、産業支援策の取りまとめという
面では、ドイツやフランスに後れを取っている」と
 事情に詳しい関係者の1人は指摘する。

<スウェーデンのサーブ社も>

日本は武器開発の国際プロジェクトの経験豊富な英国の企業
と組むことで、そうした弱みを補完できる可能性がある。

「現地企業を使うにしても、どこがいいのか悪いのか、アドバイス
が期待できる」と、日本の政府関係者は話す。

バブコックとBAE以外にも、関心を寄せる英企業があるという。

傘下の造船会社が豪海軍の現行潜水艦を開発した
スウェーデンの防衛大手サーブ(SAABb.ST)も
日本連合への参画を打診した。

同社は今も潜水艦の保守・管理に携わっており、助言が
期待できる
と日本の防衛省関係者はみている。

防衛省はロイターの取材に対し
「豪州からは将来潜水艦の能力、コスト、スケジュールを
不必要に損なわない範囲で豪州企業の参加を最大化してほしい
との要望がある」とした上で
「国内外の企業などから豪州企業に関する情報収集を行って
いるが、具体的な事柄については控えたい」と回答。

バブコック、BAE、サーブはいずれも回答を拒否した。

日本は防衛省を中心に
潜水艦建造メーカーの三菱重工と川崎重工業(7012.T)が
官民連合を結成している。

現在は三菱重工が主導して提案書を作成中。
一行は5月末に訪豪し、南オーストラリア州の造船施設
などを視察した。







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