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中国よ「いよいよツケを払う番が来た」

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米連邦準備制度理事会(FRB)による金融緩和策の縮小懸念が広がる中
世界の金融市場は大きく動揺している。

しかしここでまた、もう一つの大きなリスクに警戒する動きも見られる。

週末のアメリカの投資週刊誌『バロンズ』の表紙は「浮かび上がる中国の信用
危機」と題して、霧の中から登場する全長48キロの北京特大橋で飾られている。

中国政府と地方政府は今まで工場、鉄道、橋などインフラを作るため金を
借りすぎた。

いよいよツケを払う番が来たというのだ。


 中国の株式指標である上海株式指数は、リーマン・ショック以前の2007年
10月16日に史上最高値6092.06をつけて以来、先進国の株式指標と
比べてもパフォーマンスは悪く、6月21日現在でも2073.09とピークの34%
程度の水準でしかない。

リーマン・ショック直後には、財政難に直面する先進諸国を尻目に「4兆元投資」
を敢行し、世界経済を牽引(けんいん)したことは記憶に新しい。

しかしどうやら製造業も不動産も、その他インフラ関連への投資も、結果として
投資需要の先食いとなり、さらにこうした資産がリターンを産まず、なまじ投資
財源の多くを有利子負債に依存した結果、大量の不良債権を産み出す危惧が
あるというのだ。

 今月20日には中国の翌日物インターバンク・レートであるSHIBOR
(上海銀行間取引金利)が急騰し一部では25%にも達した。

このインターバンク・レート急騰の直接の原因は、民間に形を変えた地方政府に
よるシャドーバンキング・システムだといわれている。

政府系である大手銀行が地方政府の不動産開発に対する融資を絞る中、地方
としては融資資金を自前で調達する必要が生じた。

地方政府にとって不動産開発は重要な資金源である。そこで、一部では
リーマン・ショックの際に問題となったSPV(特別目的会社)と同様に、本体と
財務的に隔離された中小金融機関を通し、そこがWMPと呼ばれる利回りの
良い商品を富裕層に対して販売し資金を調達してきた。

これが中国版シャドーバンキングである。今では投資の不採算から利子支払いの
ための資金調達に窮するところも多くこれが四半期末のSHIBOR急騰の原因で
あるといわれている。


 WMPの返却原資は地方政府による不動産開発の利益に依存し、魅力的な
高利回りは高いリスクを反映している。

しかしそもそも政府系金融機関が融資を絞ったような案件群である、ちょっとした
経済の変調が金融危機につながる可能性は否定できない。

その際の問題点は、現状ただでさえ成長率の鈍化が予想される中国経済に大きな
影響を及ぼさないかということである。

米国FRBの問題は景気が良いからこそ縮小へ向かうのであって金融市場は
多少もたつくかもしれないが、悪いことにはなりにくい。

一方で中国の信用問題は、中国経済停滞の世界経済への影響も含めてよく
わからないところが多いのである。







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